『絶対に会社を潰さない社長の営業』

『絶対に会社を潰さない社長の営業』
小山昇

読後の感想
社長を対象にした講習で有名な小山社長が書かれた「社長はどう営業するべきか」について書かれた本です。厳しいなぁ。
この本は、中小企業の社長はもっと営業をすべき、会社の中にこもって「穴熊」になってはいけないと、色々ないい方で書かれています。

また、まえがきで小山さんは、創業者社長はぐいぐい営業をするが、二代目社長はおとなしくて営業が嫌いが人が多いが
それでは会社の業績は伸びないと嘆いています。

邪魔かどうかは相手が決める
営業は行ってみないとわからないものです。もしかしたら、たまたま自社の商品を探しているところかもしれない。
邪魔かどうかは先方が決めることであって、自分で決めることではありません。
行く前から考えていてもしょうがない。行ってみたら忙しそうで邪魔なら、「また来ます」と言って引き下がればいい(P.072)。

はっきりと「二代目のほうが先代よりも優秀」というケースは稀だと書いていることから、
小山さんは自らが経営する株式会社武蔵野で、社長を育てるコースを作っているようです。

社長を育てる経営、唯一無二の素晴らしい着眼点です。

印象的なくだり

広い世界を知っている人は不平不満を言わないものです。
広い世界を知っているのは、世間の厳しい現実を知っているからです。
だから他人に対する甘えがない。世間の狭い人は、他人にどうにかしてもらえるという甘い期待を抱いている。
だから誰も何もしてくれないと言って不満を抱くのです(P.036)。

お客様の本音を聞き出すには、コツがあります。
それは契約や取引、買い物が終わって、お客様がこれ以上商品をお買い上げにならないと気付いた瞬間のタイミングで聞くことです。
車を買いに来た人に、「どうしてこの車にしたんですか」と聞くのは、納車のときに限る。
もうこれ以上売り付けられないから、お客さまも案して本当のことを言う。
これを「真実の瞬間」といいます、
(中略)
お客様が安心して、いろいろなことを話せるような雰囲気をつくることは、営業の大原則です(P.101)。

多くの会社の社長は、銀行から、お金が足りなくなったら借りようと思っている。
これは資金繰りにおける基本的なミスです。
お金が足りなくなってからでは、銀行はお金を貸してくれません。
資金繰りがうまくいっているときに、お金は借りておくべきです。
銀行は三月、九月が決算です。銀行マンにとっても、このときは成績を上げなければいけない。三月、九月は、銀行の支店長は審査が通るように頑張ります(P.157)。

口下手で話が苦手な社長には、「事前にシナリオを書いて、風呂の中で練習して暗記してください」とお願いします。
新規開拓の電話などでは、電話の目的や自分が何者かを明快に伝えないと電話を切られてしまう。
そこで、
1 自分は誰なのか
2 うちの会社はどういう会社なのか
3 この電話の目的は何なのか
を短く的確に伝えられるように練習する(P.198)。

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