「結果を出す人」はノートに何を書いているのか
美崎栄一郎
ナナ・コーポレート・コミュニケーション
読後の感想
築地朝食会などの開催で有名な三崎さんの本。ちょうどご縁がなくて会には参加したことがないのですが、ちょくちょく参加したことのあるひとのお話を伺っていたので、(一方的に)親近感をもって読むことができました。
基本的な姿勢としては、個人記録であるノートをいかにして未来に生かすことができるか、という内容でした。例えば検索しやすくしたり、印象に残るようにしたり。
基本的には人間は忘れて行きます、特に社会人になってより多くの情報と接するようになり、むしろ忘れていく情報がほとんどになってしまいます。その情報の生かしかたがノートを上手に使うことであるという内容でした。
ちなみに、早速やってみようと思ったのは、ノートに表紙を作ること。
自分も三崎さんと同様に、コクヨのキャンパスノートを仕事用に使ってるのですが、まずポストカードを貼り付けてみました。そして、GMOの熊谷さんのように、叶えたい夢の写真や、家族の写真を貼ってみようかと思います。いつも仕事中に話さないものですからね。
印象的なくだり
グーグルで検索できるのは、他人の知識と経験です。
しかし、あなた自身の経験や知識は、この方法では検索できません。なぜなら、それはあなた固有の気づきや経験であって、他に共有している人をいないからです(P005)。
社会人のノートは「忘れる」ために使う
学生のときのノートと社会人のノートは、考え方が正反対です。
学生のときは覚えるためにノートを使いますが、社会人になってからは「忘れる」ためにノートを使います。
暗記するためにノートの書くのではないく、あとで活用する「記録」として書くのです。
仕事では、たった一つのことをしているのではなく、同時にいくつものことをマルチタスクで行っています。同時に仕事をこなすには、目の前の仕事に集中する必要があります。そのためには、タスクを記憶しておくのではなく、書き出して忘れることです。(P008)。
パソコンで作業しているときも、そばにノートを置いておくことをお勧めします。頭で記憶するだけに頼ることは、脳にとって負担だからです。記憶しようとしないで、軽くメモをしながらPC作業をしたほうが、より効果が上がるのです(P042)。
(PCに)タイピングするときは、無意識に曖昧な情報を入力するのを避けますが、手書きだと、まだ漠然とした思いつきでも、とりあえず書いておくことに抵抗はありません(P088)。
自己投資において何より大切なのは、「どういう成果」を得るために、時間とお金をかけているか、それを明確にすることです(P162)。
セミナーや勉強会に参加するときにも、読書ノートと同じように、アクションプランにつなげてノートを取るようにします。ついつい学校の授業のように内容をメモしたり、まとめようとしがちですが、これはあまり意味がありません。
なぜなら、社会人にとっての勉強はリターンがなければ無意味だからです。授業の要点をまとめることではなく、そこから自分なりの気づきを得ることが目的なのです(P184)。
表紙のデジタル管理
ノートの表紙をビジュアルタグにするには、まず表紙を記憶に残るイメージにします。
私の場合はご紹介したように、母艦ノートには、基本的には「キャンパスノート」を使っています。そのままでは表紙はどれも同じです。
そこで、ノートの表紙を加工しています。もらったポストカードなどを表紙に直接貼り、同じデザインのノートの中でも違いを出しているのです(P204)。