『無印良品は、仕組みが9割』

「無印良品は、仕組みが9割」
松井忠三

読後の感想
無印良品の経営を立て直した要となる松井さんの理念の書。
店舗によってバラバラだった運用を仕組化・マニュアル化することによって標準化するというチェーンストアの教科書みたいな本でした。
というか、経営が危なかったということすら知りませんでした…。

マニュアルをつくったところが「仕事の始まり」
無印良品では、店舗で使うマニュアルを「MUJIGRAM」、本部(本社機能をもつ)で使うマニュアルを「業務基準書」と呼んでいます。
「マニュアル」と呼ぶと、仕事を厳密にコントロールするツールのように思われてしまいそうなので、独自の名前をつけることにしたのです。
MUJIGRAMも業務基準書も、目的は「業務を標準化する」ことです(P.068)。

このムジグラムも使う人に合わせて平易な形で記載されており、常に更新されるというのです。
ここまで徹底したやり方ができるのは、まさにトップダウンであるが所以でしょう。
トップがこういった考え方だと、進むのも早いだろうな、うらやましい。
マニュアル化はボトムからだと全然進まないのです(望遠

印象的なくだり

視野を広げる方法ー仕事の「何・なぜ・いつ・誰が」
理念や価値観は、ただ言葉で語って聞かせても、具体性や実践を伴わなければただの言葉です。
理念は、それを実行するうちに、納得して、体に染みつくようにしなければなりません(P.086)。

何のためにこの動作をやるのか?が大事ということですね。

MUJIGRAMでは、お客様からクレームがあった場合は、一次対応として五つの応対を決めています。
①限定的な謝罪、②お客様の話をよく聞く、③ポイントをメモする、④問題を把握する、⑤復唱する、という対応があり、それぞれのポイントで「言い訳をせずに最後まで聞く」「お客様の表現でメモする」といった注意点も記してあります(P.099)。

自分の仕事にも取り入れました。
お客様からの初期電話対応に使ってみたら効果抜群。
心なしか「マニュアルに従っている」余裕が出るようになりました。

無印良品で運用しているほとんどの仕組みは、他社の仕組みにヒントを得ています。
オリジナルのものは、ほとんどないといってもいいかもしれません。
知恵の源泉は、徹底して他社に求めているのです。
どうして、他社を参考にすることを基本にしているのか。
それは「同質の人間同士がいくら議論をしても、新しい知恵は出てこない」という事実に尽きます(P.127)。

迷ったときは「難しいほうを選ぶ」
「未来は予測不能だし、手本もない」とは、元日本IBM社長の椎名武雄のさんの言葉です。
ビジネスは、日々決断の繰り返しです。
絶対に正しい答えがあるわけではなく、実行した結果、吉と出るか凶と出るかがわからなくても、「やるしかない」場面も多々あります。
(中略)
ただ、私の場合は、あえて難しい選択肢を選ぶように心がけています。
それは難しい選択肢にこそ、問題を解決する本質が潜んでいるケースが多いからです(P.149)。