『ヤクザが店にやってきた―暴力団と闘い続けた飲食店経営者の怒濤の日々』
朝日新聞社
宮本照夫
読後の感想
「暴力団と闘い続けた飲食店経営者の怒涛の日々」との煽りどおり、スナックで絡んでくるヤクザとの物語を書いた本。著者は気骨のある人物で読んでいてすっとします。それにしてもスナックというのは色々な悩みもあるんだなぁと思いました。
時間としては結構昔のことが多く、今はこんなに任侠の世界ではないんだろうなぁと感じながら読みました。
印象的なくだり
退職した刑事の感想である。
「(中略)、暴力団は、その町で一番羽振りのいい店を狙うものなんだよ。閑古鳥が鳴くようなシケた店なら、暴力団でなくても押さえられるさ。
あんたの店に大きな顔で出入りできれば、というよりあんたの店を牛耳ってしまえば、川崎でも、肩で風を切って歩けるというもんじゃないか」(P135-136)。