『非常識な成功法則―お金と自由をもたらす8つの習慣』

『非常識な成功法則―お金と自由をもたらす8つの習慣』
フォレスト出版
神田昌典

読後の感想
よくある成功本と一線を画しているのは、書かれていることを実行したら効果が分かりやすい、ということだと感じました。言い方を変えると、習うより慣れろの本。理屈は後からついてくるし、結果を先に出せば楽しいこと必至です。
書き方、構成もうまいなと思うのですが、一番の説得力は経験に基づく鋭い指摘でしょう。
自分も実行してみて効果を感じました。オススメです。
この人の文章を読んでいると、自分もこうなれるんじゃないかな?と錯覚(笑) させてくれるので、またやる気が沸いてきます。
精神的にも技術的にも有用な本です。

印象的なくだり

目標を毎晩一〇個書く
これは重要なので、強調しておきたいからもう一度言うけど、どんな小さな行動でもいいから、行動できることを書く。なぜなら、私も含めて多くの人っていうのは、はじめの一歩を踏むのに時間がかかるんだ。そして、その一歩を踏んだら、今度はそれに応じて新たな展開があるから、二歩目は楽勝なんだ。
小さな、はじめの一歩を踏む。二歩目はラク。
すると、そのはじめの一歩を踏む頻度を高めれば、どんどん物事の進み方が、スピードアップする。数ヶ月後には、すごいことになっているわけですよ(P100)。

フォトリーディングは誰にでもできる
まずは第1ステップの「準備」。
(中略)
意識を集中するには、意識を向けるポイントがある。後頭部から一五~二〇センチほど上の空中だ。ここにミカンが浮かんでいることを想像してみる。これをフォトリーディング・ホールマインド・システムでは「ミカン集中法」と呼んでいる(P136)。

第2ステップはプレビュー、すなわち「予習」。これは非常に簡単。誰もが本屋さんでやでやっていることである。文章を読み始める前に、読む目的を明確にする(P137)。

(前略)、成功するための最短距離は、いま属している「否定的な会話をするグループ」から距離を置くことなんだ(P145)。

「机を挟んで賢者交わす一回の会話は、一ヶ月かけて本を読むのに値する」という中国の諺がある。自分のレベルを超えた人に出会うことで、まるでクリックされたかのように目の前の世界が変わる(P151)。

セールスの目的は相手を説得することではなく、相手が買う確率が高いかどうかを判断すること(P164)。

ふさわしくない客を見分けるには?
営業マンの仕事は、売り上げを上げることが目的なのであって、お客と仲良くすることが目的ではない。ところが、私を含めてほとんどの営業は、とんでもない間違いをする。要するに「お客と仲良くすれば、そのうち買ってくれる」という過ちである。
(中略)
「お願い営業はしない」
「できるだけ早くNOの返事を得る。」
実際のトークでは、相手がふさわしくないかどうかを判定するためには、まず相手の話を聞く。相手の話を聞き出すための質問は、次のとおりだ。
「今回お電話をいただいたということは、いままでお使いの○○に何かご不満でもあるんでしょうか?」(P176-177)

私の友人、ワクワク系マーケティングの小坂裕司氏は言っている。
「「なんでお金にそんなに興味があるんだ、もっと社会貢献することが重要じゃないか」と儲かっている人を揶揄するぐらいなら、あんたも五〇〇万円稼いで満足しているのではなく、一億円稼いで、九五〇〇万円寄付しろ」
(P195)。

先月より、今月の銀行残高を増やす。毎月毎月残高が増えていくことを死守するのである。たとえ一〇〇円でもいいから、お金が入ってくる流れを作る。出て行く流れよりも、入ってくる流れを多くする。それを一日でも早くやらなければならない。
なぜこれほどお金の流れについて重要視するかといえば、お金が出て行く流れを作ってしまうと、それが癖になってしまい、その流れを変えるのがむずかしいからである
(P196)。

「ポタポタ落ちてくる水の下にコップを置いて、水をためているとする。喉が渇いたからって、まだ半分しかたまってないのに飲んじゃうだろ?これは最低。なみなみいっぱいになるのを待って、それでも飲んじゃだめだよ。いっぱいになって、溢れて、垂れてくるやつを舐めて、ガマンするの」
これは金持ち哲学を凝縮した、名セリフだ(P202)。

シナリオをつくる思考プロセス
この振り子状態を解決して、前に進むためには、どうすればいいのか?
(中略)
決断するときというのは、まわりからは、スパっと素早く結論を出し、行動しているように見えるが、その裏には綿密な思考プロセスがある。
実は、決断をする際には、実現したい状況に至るまでのシナリオを描いているのである。つまり現在の「いい面」を最大限、残しながら、同時に将来の「悪い面」を最小化する。そして、将来の「いい面」を刈り取っていくという道を見いだしている(P220)。

(前略)四つの感情を客観的に認識する。
次に、それぞれの感情に対して、対応法を考える(P222)。