『夢をかなえるゾウ』

夢をかなえるゾウ
飛鳥新社
水野敬也

読後の感想
 体裁としては、面白おかしく書かれていますが、自己啓発本を読み込んでいる著者がエッセンスを抽出しようとした苦心の後が随所に見受けられ、読み応えがあります。
 ハードカバーの本とは異なり、取っ掛かり易く、本を読む習慣が無い人にはかなりオススメできる本だと感じました。
 ただ、あくまでも取り掛かりだけなのでこの本を読み終わった後は続けて参考文献に挙がっている本を読んで欲しいところですが。
 内容を一言で示すなら、要するに「実行しろ」ということです。

印象的なくだり

「ほなら逆に聞きたいんやけど、自分のやり方であかんのやったら、人の言うこと素直に聞いて実行する以外に、何か方法あんの?」(P031)

「(前略)こうやって自分が頑張れてるの確認するんはめっちゃ大事なことなんやで。それ、なんでか分かる?」
「それは……自分を盛り上げるためですか?」
「まあそれもそうやけど、もっともっと大事なことがあんねん。それはな、『成長したり頑張ることは楽しい』て自分に教えていくためやねん」(P100)。

「(前略)自分がこうするて決めたことを実行し続けるためには、そうせざるを得ないような環境を作らなあかんということや。
ただ決めるだけか、具体的な行動に移すか。それによって生まれる結果はまったく違ってくるんやで」(P117)

「(前略)世界は秩序正しい法則によって動いとる。成功も失敗もその法則に従うて生まれとる。
だから、その法則に合わせて自分を変えていかなあかん。その法則と自分のズレを矯正することが、成功するための方法であり、成長と呼べるんや。」(P147)

「(前略)『愛の反対は憎しみやない。無関心や』言うやろ」(P182)

「自分らは、お金も、名声も、地位も、名誉も、自分で手に入れると思てるかも分からんけど、ちゃうで。むしろ逆やで。
お金は他人がお前にくれるもんやろ。名声は、他人がお前を認めたからくれるもんやろ。全部、他人がお前に与えてくれるもんなんや」(P312)