『北朝鮮 秘密集会の夜―留学生が明かす“素顔”の祖国』

『北朝鮮 秘密集会の夜―留学生が明かす“素顔”の祖国』
文藝春秋
李英和

読後の感想
自分が見ることが出来ない世界、体験することが出来ない出来事はとっても楽しいと再確認させてくれた本でした。
聞けば、かの国の実情を書くことは、生命の危険にも直結する可能性もあるとのこと。作者の勇気と誠実さには感服です。

印象的なくだり
「彼らはカネの使い方を間違っている。この国では、政府にいくら寄付しても無駄。直接の担当者に、賄賂を渡すのにかぎる。数億円を寄付するより、”鼻薬”で五〇万円使うほうが効果絶大だ。これが、この国での商売の秘訣なんだ」(P109)。

南朝鮮(韓国)で反体制デモがあって、どうして北朝鮮でないのか分かるか。答えは簡単だ。南ではデモが”できる”。だが、北では”できない”からだ(P260)。