『ほぼ日刊イトイ新聞の本』

『ほぼ日刊イトイ新聞の本』
講談社
糸井重里

読後の感想
友人の日記にちょくちょく登場してた「ほぼ日刊イトイ新聞」との文字。
見てみるとなかなか面白く、興味をもって本まで読んでしまいました。
アイデアを具体化し、形にするまでの物語は、後の成功を知っているにもかかわらずワクワクしながら読めました。この過程を知り、追体験するだけでも価値のあることですが、できれば自分も何かをカタチにしたいと考えるようにさせてくれた本です。

印象的なくだり
ぼくは以前から、マイナスカードを持った人と対等に付き合えないということの不自然さを感じていた。とても弱い立場にいる人には、誰もが妙に遠慮がちに接する。
マイナスカードを持った人の側も、変に居丈高になったり、過剰に善人を演じたりする。自分とは違う部分で他者に接する不自由な世界に入り込んでしまう。
もっとさりげない自然な形の関係があるのではないか。ぼくはこれまでそう思ってきたのだが、癌爺さんは、ありのままの関係を自然に取り結び、ありのままの意見を表現していたのである(P236)。

できるかぎり平らな関係で、おたがいの役割を分け合ったりするようなチームが理想だ。フラットなのに、マナーがあるというような関係がいいと思うのだが、そういう関係をつくっていくためには、きっと自分たちが何のためにしたいのかという「動機がしっかりしていること」がいちばん大切になってくる。これからに期待、ということだろうなぁ(P297)。