久々のヒット

ルース・ベネディクトの『菊と刀』読了。自分の中で一月の課題本として挙げていただけに、嬉しさも一入。色んなものをかなぐり捨てて読みふけった甲斐がありました(涙

 後日詳述しますが、何よりすごいのは個々の事象に対するアプローチの仕方だと感じました。

 簡単に書くと『菊と刀』は、「文化人類学的に日本人とは?」を書いた本なのですが、驚くべきことに、著者は日本に来たことが一度もありません。しかも戦争中なので情報量もそれほど多くはない。その中で限定された情報(事実)を元に、その深層にある共通点を括り出し、概念として作りあげる(しかも的確)というのは、恐るべしです(帰納的思考ここにありって感じでしょうか)。

 もちろん正確性に欠く記述もありますが、重要なのは事実から何を読み取る(読み解く)か、ということ。日本人における義理と義務に焦点を絞った点で、この本が生き生きと輝いたのは間違いないと思います。

 ネットでちょこっと評論を読んだのですが、「恥の文化」のお話は結構色んなところに書かれていますが、ルースが戦後の日本の経済的復興を予言している(しかも明確に断言している)ところはあんまり書かれていませんね。読んだとき背筋がゾクっとしました。

 なんというか、西洋に孫子(彼を 知り己を知れば百戦して殆うからず)を見たという感じです(笑