『貞観政要』を初めて知ったのは確か、まんが歴史の偉人シリーズの
徳川家康か北条政子の巻だったかと思います。
その後、帝王学の王道の本であることを知り
更に「諫言」を重視した本であると知った時に
一言多い自分にピッタリの本だなぁと思った記憶があります。
で、その貞観政要には有名な一文があります。
太宗(君主)が魏徴(家臣)に
「王朝を建国することと、守り続させることとどっちが難しい?」と
尋ね、この質問に対し魏徴は
「建国する時は大抵世の中が乱れており、ならず者共を討滅して
統一するのだから、大変だけど、みんな一つにまとまっている。
それに対して、継続するほうは気持ちも緩んだり平和が当たり前に
なっているのに義務だけ課されている気がするので人心がまとまらない。
なので、建国することより守り続けるほうが難しいです」(意訳)と答えています。
この太宗は誰が言ったか知らないけれど、中国史上最高の名君の一人と
言われていて、この太宗が治めた時代は、みんな家の鍵をかけないし
みんな平気で野宿しまくりな平和な時代、いわゆる「貞観の治」と言われたそうな。
まぁそんな太宗が名君と言われた理由の一つが、諫言をよく聞いたことに
あるそうで、で結果として、「貞観政要」もきちんと残してもらえた、と。
やはり耳が痛い意見でも受け入れられ、尊重される組織ってのは
国家にしろ、企業にしろ継続するし後々強いのだなぁと思った次第です。
(じゃあどうやったら、諫言が受け入れる組織になることができるか?という
疑問はまた今度。ってか、上に立つものの器次第じゃないかと訝りながらおります。)