入社3年目までに勝負がつく77の法則
中谷彰宏
読後の感想
『面接の達人』などの著作で知られる中谷彰宏さんの著作。
自己啓発の一角に大量にあるので、いつも目には入っていたのですが
読んだことはなかったので、折角なので読んでみました。
まず著者に対する感想としては、柔らかい書き方をしてはいるが相当厳しい人だなぁと。
いい人だなんて勘違いをしたら大変な目に遭いそうです。
こういった人に認められるようにまで成長するのは嬉しいんだろうな、と思いました。
また同時にこういった人を自分の近くに常におきたいと思いました。
本についての感想として、全体として仕事を請けるという視線で書かれているので、嫌な仕事は請けないという視点で書かれており若干注意は必要かと思います。
印象に残ったくだり
レベルは絶対下げないで、君を1人の人間として扱って、本当はかなり難しい話をしています。
たとえば、講演で話をするときでも、既に会社で働いている人たちはメモを取ってうなずいて聞いているという話をしましたけれども、聞いている人の中でもメモを取っている人と取らない人がやはりいるわけです。
どうせ後で落書きになってしまうかもしれないけど、メモを持ってきている人と持ってきていない人の差はついてしまう。
持ってきても使わないというのはいい。面倒くさいし邪魔になるからと思って、持ってこない人は持ってこない。でも、持ってきている人は持ってきている。
話に集中するためにメモを取らないという人もいるかもしれないけれども、これから君が会社へ入って上司とつきあっていくときは、「ふり」でもいいから絶対メモを取ったほうがいい。
そうしたら、しゃべるほうは安心してしゃべれます(P034)。
ここで覚えておいてほしいのは、クレームと苦情は違うということです。
クレームはお客さんの要望です。
クレームに対する対応がまずいと、今度は感情的な文句になっていきます(P045)。
若い人が新しい仕事を始める。協力する人はほとんどいない。
それまで自分が世話になった人、仲よくしていただいている人のところへすがりに行く。
「儲けにならない仕事なんですが、一緒にやっていただけませんか」と頼みに行く。
いい人だったら、きっと協力してくれると思います。
でも、そこで仕事ができてよかったと思ってはいけないのです。
なぜならば、協力はその1回で終わりです(P133)。
上の人間から下の人間は見抜けますが、下の人間から上の人間を理解することはできません。
相手がすごい能力を持っていても、つまらないヤツに見えてしまう(P145)。
失敗は財産です。せっかく失敗しているのだから、それを書き残しておくことが大事です。
書き残さないで、頭の中にぼんやりとした状態で残していると、いつまでたっても気持ちはつらい。
悩みの状態で残っている(P159)。
いったん落とした信用は取り返し不可能と考えないといけないと、子供のころからずっと教わってきました。
いったんなくした信用を取り返すには時間がかかるという発想は甘いのです。
時間をかければ信用が回復するというスタンスに立っているからです(P178)。
初めて起こるミスはない。前回の反省が足りないのだ(P196)。
一番危険なのは、まず恥をかかないことです。
もう一つは、恥をかいていることを意識しない、恥に気がついていない状態です。
自分が今非常に恥ずかしいことをしているにもかかわらず、それが恥ずかしいことだと分からない(P230)。
実践できるくだり
苦手な人ほど、挨拶をしておく。
あの人は苦手だな、あの人にはきっと嫌われているなと思っている人がいるとします。
そうしたら、僕はその人に対してはちゃんと挨拶をしておく。
挨拶しておかないから、挨拶もされないし、ますます嫌われたかなということになる(P105)。