「リンダリンダリンダ」
映画を観る前の印象だと、女子高校生がバンドを組んで
ブルーハーツをやるんだろうと思っていましたが、まぁその通りでした。
というか、「けいおん!」の実写版みたいなのを
想像してたらめちゃめちゃ甘酸っぱくてびっくりしました。
ところどころで、「涼宮ハルヒの憂鬱」のライブアライブと似た描写があり、
時間軸でこっちが元ネタなんだなぁと少し感激しました。
こういうオマージュが好きです。
それにしてもエンドロールが流れた瞬間、
「え?!終わり」とびっくりするくらいの流れでした。
伏線を張りまくりなのにいっさい回収せず行く姿は
よくよく考えると青春そのものなんでしょうかねぇ(どうでしょう
結果として、あれやこれやと手を出しながら、
最後は盛り上がってお終いという後味すっきりの力業(ちからわざ)は
高校を舞台にした青春映画そのものである意味心地よいのですが、
ゆえに前田亜季のかわいさと
ソン役のぺ・ドゥナの演技力だけが引き立ちすぎて、
それ以外が残念な感じでした
(香椎由宇って監督のニーズ通りの優等生なのは演技が上手すぎるから?
いや、ほんとにぺ・ドゥナの演技はぞくぞくします。
正面から見据えた場面とか、真夜中に体育館のステージで
一人語りするシーンなどは本当に圧巻です。
演技力って言葉じゃなくて、ノンバーバルな全てなんだなぁと実感しました
(というかさせられました。
撮影が長回しが多くて、視覚的にも楽しく観れました。
この山下敦弘監督のアングルはなんか好き。
話が進むと少しずつ人間関係がほぐれていって、
呼び方も○○さん、から、○○、と呼び捨てになるところも好き。
なんかそういう細かいところがほっこりします。
そうそう、ブルーハーツの甲本ヒロトの弟、
甲本雅裕が出てきた瞬間に負けました、反則です。
ずるいよ。
見終わってから「終わらない歌」を聞き返しました。
そんなわけで単純に面白かったです。
あと深層心理で百合的な何かを期待してしまう自分の感性は
どこか間違っている気がします。
おしまい