八甲田山

 映画『八甲田山』を観る。
 日露戦争前、青森で八甲田山の雪中行軍が遭難して、九割以上の兵士が遭難死したという実話を基にした小説、の映画化である。

 感想
 映像の質感がすばらしい。特に現地に行って三年がかりでロケをしたというその執念には恐れ入る。本物にしか出せない凄さがあって印象的。
 北大路欣也の演じる、理不尽な命令に対するやるせなさが、よく伝わってくる。それから明治時代の雰囲気作り(小道具とか言い回しとか態度とか)は素晴らしい。

 思うんだけど最近の映画は、俳優の顔が綺麗すぎでぜんぜんリアリティがないので、ちょっといや。もっと泥臭くしてほしいな、と。