塀の中の懲りない面々
文芸春秋
安部譲二
読後の感想
タイトルは有名でしたが今までなかなか読む機会に恵まれない本でした。
刑務所に入っている人たちは、もちろん社会の観点からは悪人に違いないのですが、描かれている人間臭さにつられて、ついつい笑ってしまいます。
もう何十年も前の本ですが、その頃は任侠なんて言葉も生きていたんだなぁとしみじみ思いました。
最後の章の「面会ぎらいの仕合せ」は涙が少しこぼれました。
人間が更生していく瞬間というのは、本当に何気ない一言なんだなと、そして自分も、誰かの琴線に触れるような言葉を発したいなと感じました。
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