『「朝4時起き」で、すべてがうまく回りだす!』

池田 千恵
マガジンハウス

読後の感想
シゴタノ!
朝早く起きることを、目的とするのではなく手段として、何を目的とするべきかという点に主眼を置いて書かれた本でした。
あくまでも手段なので、いわゆるノウハウ的なものは必要最小限度にとどめ置かれており、いかにして早起きをしようと思った決意を固めるかが中心的に書かれています。
本書での一番大きなポイントは、著者が実際に行っており、その効果を十二分に享受しているから、読んだほうも決意がぶれにくい点にあるといえるでしょう。その意味ではこの人でないと意味がないとも思えました。
どちらかというと自己啓発本に近い印象を受けました。

ちなみに204ページに紹介されていたものは結構自分も使っているものもかぶっていたので、嬉しいような気恥ずかしいような(笑

印象的なくだり
ラクして得た知識は、その同じ環境下でしか応用が利きません。
つまり、状況が変わると再現できないのです。
しかし、努力して得たものなら、たとえそのノウハウが使い物にならなくなってしまっても、もう一度努力と工夫で新しいノウハウを得ることができます(P012)。

自分との約束を守る。それが自分の自信につながっていくのです(P037)。

朝の電車で寝てもOKだが、帰りの電車では寝ない(P056)。

朝の時間を活用するメリットは3つあります。
1.クリアな頭で、急ぎではないけれど重要なことをじっくり考えられる。
2.段取りをじっくり考えることができるので、仕事が早く終わり、プライベートの時間が多く取れる。
3.睡眠時間を確保するために早く寝ようと、逆算してものを考えることができ、効率がアップする(P098)。

マニュアルには、細部にわたって、「なぜこうするのか」という理由がありました。
そのルールを、どんな例外もなく、まずは徹底します。
決して気分によってそのルールを変えたりしないようにするのです(P122)。

「こういうときはこうする、というルールをきちんと作っておかないと、
何かあったときに判断に迷って余計な時間を取られてしまう」(P123)。

朝の時間で自分の過去の質問内容を振り返ると、失敗だと感じる質問には2つのタイプがあることに気づきました。
一つは、「質問のための質問」。つまり「だからどうした?」「それを聞いて何になる?」
「調べればわかるだろう?」というものです。相手の時間を無駄に費やしてしまう上、自分もその答えを聞いても何にも動けない、無駄な質問です。
もう一つは、「対話になっていない質問」。つまり、相手の事情や状況を無視して自分が伝えたいことだけを言いきってしまう質問です。
これは、結局「自分はこうしたい!」と主張しているだけで、相手の質問の答えによって建設的な何かが生まれるといったことがありません
(P128)。

情報漏洩の防止のために、横からのぞかれても見られないようにするPC用のモニター保護シートは必須アイテムになっています。
(中略)
コクヨの「のぞき見防止セキュリティフィルター」というものです(P193)。

電車が時間どおりに動かなかったからと、堂々と遅刻して出社する人がいますが、それはタイムマネジメントがなっていな い証拠。電車がちょっと遅れたくらいで遅刻する。そもそも、そんな電車に乗るという選択をしたことがすでに失敗です。外からの要因で朝イチの予定を狂わせ るのは恥ずかしいので、今すぐやめましょう(P212)。