ボツネタ経由
日頃から漢字とひらがなの混合はかっこ悪いと思っていたのだが(そして使っていませんが)、
きちんと「用いない」ようにする方向で明示されたのでよかった。
にしても、この漢字→ひらがなにする一覧で
・但書→ただし書き
というのはどうも納得がいかない。なんか間抜けな感じ。
その中でも「(5)常用漢字表にない漢字で表記する言葉及び
常用漢字表にない漢字の構成要素として表記すると理解することが
困難であると認められるようなものについては、
その漢字をそのまま用いてこれに振り仮名を付ける。」とあるのだが、例を見ると。
暗渠 按分 蛾 瑕疵 管渠 涵養 強姦 砒素 埠頭
第一印象。蛾(が)って法律用語だったのか…
どのような法律で登場するのか分かりませんが、ご存知の方がいればご教授下さい(ググっても出てきませんでした)
仕事の関係でいうと、瑕疵(かし)が使えなくなるのは困るのでよかった。
瑕疵担保責任と書くときに「かし担保責任」ではどうもしっくりこないし、
幼稚な感じがしませんか?
なんとなくいいお菓子(マロングラッセとか)で損害賠償をしたりとかね。
以下、これからは漢字として用いないもの、と一言。
違背(いはい)は「用いない」
→違反を用いる。
違背のほうが、破った感があってよかったのに。
汚穢(おわい)は「用いない」。
きっと読めない人が多かったからであろう。
漢字から意味が推測できてよかったのに。
何の法律にあるかは不明だけど。
牙保(がほ)は「用いない」。
刑法が変わって、有償処分あっせんになったから使う人がいなくなったんだろうね。
覊束(きそく)は「用いない」
。
覊束裁量は法規裁量になるのだろうか。
欺罔(ぎもう)は「用いない」。
詐欺の欺罔行為はなんというのかな?
懈怠(かいたい・けたい)は「用いない」。
会社法423条はどうなるのでしょうか。
齟齬(そご)は「用いない」。
画数が多いから?
捺印(なついん)は「用いない」。
→押印を用いる。
見てて思ったのが、確かに分かりづらい用語・漢字ではあるんだけど、
表意文字である漢字を使うことによって、
読めなくても意味はおおよそ分かっていたのに、
ひらがなや簡単な文字にすることよって、
意味がぶれてしまうのではないのかなぁと心配しています。
(それによって定義までがずれてしまうのが一番怖い)
僕の感覚では、ただし書き、はありですねー。というか、ただし書きの方がいいと思います。
この辺は、育ってきた環境によるんじゃないかな、と思ったりしました。文語的な本を好んで読んできた人は、但し書きって書くのかなーと思いました:-> 違う?
ちなみに、学生時代にさんざん言われたために、話を話しと書かれると気になったりと、送り仮名問題は気になります:->
もうすぐ一年になるのに、この内閣法制局の文書知りませんでした…。
会社法423条については、任務懈怠責任、とひとくくりにしたこと自体がおかしいので
懈怠という言葉がつかえなくなって、条文自体を見直すことになれば
むしろ好都合だと思います。
>山崎真司さん
育ってきた環境って大事ですよね。全角英数を半角に直すのと違って、送り仮名の場合はどっちも正解ですからねぇ
ちなみに法律文書は「但し書き」がいままのでスタンダードだったと思います。
>Nさんへ
この内閣法制局の文書って誰に向けて出したんでしょうね?一般にも周知されてないみたいだし(ボツネタで初めて知った人多いだろうし
私文書はなかなか直らないと思いますよ、きっと。
423条についてのご指摘はご尤もです。勉強になりました(ペコリ