子どもを億万長者にしたければプログラミングの基礎を教えなさい –
「子どもを億万長者にしたければプログラミングの基礎を教えなさい」
松林弘治
読後の感想
とても夢のある面白い本でした。
読みにくいプログラムコードは一再登場せず、代わりに出てくるのはなぜ「作る側」になるのか、という問いかけでした。
それは、我々が気付かないうちにコンピュータに囲まれて暮らしており、それらは全てプログラミングで動いているという気付きでもありました。
それと同時に、ベンチャー企業の創業者が皆一様にプログラムが書けるという現実もありました。
お金持ちにさせたいという目的からではなく、自分が作りたいものを作れるようにさせてあげたい。
インターネットがつながれば何でもできる環境は整っている
実際にやるのは子供でも、その環境を用意してあげるのは親の仕事
President Obama asks America to learn computer science
印象的なくだり
オバマ大統領が、ジョブズが、プログラミングを推奨
アメリカ合衆国大統領のバラク・オバマ大統領が2013年、国民に向けて次のようなビデオメッセージを公開しました。
コンピュータ科学のスキルを学ぶことは、あなたの将来に役立つだけでなく、我が国の将来のためにも大切です。
我が国がこれからの世界の最先端であり続けるために、皆さんのような若い人たちに、テクノロジーやツールを習得してもらい、私たちの生活を変えていってほしいのです。
皆さんもぜひ、この流れに参加してください。
ビデオゲームを買う代わりに、ビデオゲームを作ってみませんか?
最新のアプリをダウンロードする代わりに、アプリをデザインしてみませんか?
スマホゲームで遊ぶ代わりに、スマホゲームをプログラミングしてみませんか?(P.020)。
プログラミングの基本となる構成要素
実は、どんなプログラミングであっても、細かく分解していくと、基本となる3つの要素に突き詰められます。
・処理(別名「順次」)
コンピューターに行わせる計算や作業など処理そのもの
・分岐(別名「条件分岐」)
ある条件が成り立つ場合、成り立たない場合に合わせて、処理の流れを変える処理
・反復(別名「繰り返し」)
ある条件の間、一定の処理を繰り返す処理(P.106)。
ルーブ・ゴールドバーグ・マシンで遊ぶ
本当ならば簡単に行える作業を、わざわざ込み入ったからくり装置を次々につなぎ合わせて実現する、ユーモアにあふれた仕掛けのことです。
似たものに、NHK Eテレの「ピタゴラスイッチ」で登場する「ピタゴラ装置」があります。
(中略)
こういった装置を実際に作るのは難しくて根気がいります。
しかし同時に、作るのはとても楽しい作業です。
苦労の末に出来上がった装置を動かし、思い通りの動きをしてくれれば、達成感で満たされます。何度眺めても飽きることはありません。
そんなルーブ・ゴールドバーグ・マシンをモチーフにしたパソコンゲームが1992~2001年に発売されて人気を博しました。
シエラ・エンターテイメントが発売したゲーム「The Incredible Machine」です。
(中略)
残念ながら The Incredible Machine は現在、発売されていませんが、その開発チームが装いも新たに作り直したのが、「Contraption Maker」です。同様の世界観が楽しめます(P.138)。