1年ぶり46回目の誕生日を迎えました(46歳ではない)

2023年4月2日0時00分を無事に迎えることができました。めでたい。
というわけで、過去に何度も書いていますが、明治三十五年法律第五十号(年齢計算ニ関スル法律)の条文「年齢ハ出生ノ日ヨリ之ヲ起算ス」によって、0歳を1回目の誕生日とし、2023年4月2日で「1年ぶり46回目の誕生日を迎え」45歳になりました。

なお今後の方針ですが、当面の間は、一桁を切り捨てする方針であり、5年後をもって十の位を「四捨五入ならぬ五捨六入」する方針へ転換する所存でございます。

皆々様におかれましては、より一層のご贔屓をば。

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NIKU SPOTに行ってきました

NIKU SPOT 金沢駅西店
金沢市駅西本町2-12-22 パストけやき1階C

先日友人のM氏と「なんかネオンサインが強調されている無人の肉販売所があるらしい」という本当か嘘か分からない話をしており、金沢市にあるというので行ってきました。

場所は金沢駅の金沢港口から100メートル道路を西に進み、一本南に入ったところ。
お世辞にも好立地とは言えないのですが、業態からして店内めちゃ混みになる訳もなく、コスト優先の立地でしょう。
戦略的に当然かと思います。

店内は文字通り無人で、冷凍ストッカーだけが陳列されています。
もちろん防犯カメラがあちこちに。

肉だけではなく、ジェラート、餃子なんかもあって冷凍食品全般という感じ。
しかも意外にも(失礼)単価も高く、単なる激安店ではありません。
個人的にはマルガージェラートが入っているのはブランドイメージ的に衝撃でした。

後で調べるとレトルトカレーで有名なお店、レトルトカレー専門店の「にしきやキッチン」のレトルトパウチでした。
公式通販サイトよりも安くていいと思いました。

支払いは、現金とクレジット、QRコードなど。
現金は箱にいる感じでした。これで安全なオペレーションなのか不明ですが、正直現金客の比率はそれほど多くないように思います。

人件費かからないけど、賃料、光熱費でペイできるのかは分かりませんが、他業種が入ってこないならばありなのかもしれません。
ただ、ネオンの色がいかがわしいので、誤解を招くかもしれません。

お店の品揃え的には、量よりも質という感じでした。
BBQのメイン食材なんかには良いのではないでしょうか。

どっとはらい。

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『歌舞伎町と貧困女子』

『歌舞伎町と貧困女子』
ノンフィクション作家の中村淳彦さんの著作です。
この本を読むまでは、歌舞伎町は通ったことがあるけどどんな街か知らない、強いて言えばゲーム「龍が如く」の舞台、程度にしか認識していませんでしたが、読後に実際に行ってみたりしました。
で、書いてあることと実際と照らし合わせて、なるほどと思いました。

インタビューされる人の内容が基本的にぶっとんでいるため、なかなか頭に入ってこない話ばかり続きました。
別にインタビュアーのせいではありませんが、私の想像力にも限界があって話に付いていくのも大変でしたが、基本的なストーリーは、はじめにに書かれている通りです。

いま歌舞伎町で起こっていることは、暴力団の衰退、ホストを頂点としモテない中年男性を最底辺とする”カネの食物連鎖”の固定化、Z世代(1996年以降生まれ)の若者たちの台頭、そして「男に貢ぐ」た目に息をするように売春する女性たちの増加だ(P.003)。

これは文中でインタビューされている転貸で儲けている不動産業の崎岡さん(仮名)のインタビューが元になった文章です。

崎岡さんのインタビューでは

「いま歌舞伎町はホストクラブを頂点として、食物連鎖がうまくいってめちゃ金が回っている」
「食物連鎖」とはモテない男や寂しい中年男性を底辺として、彼らが払ったお金が
風俗嬢やキャバ嬢やアイドルやパパ活女子を経由してホストクラブに流れているということだ(P.105)。

女性たちがホス狂いになるのも、概ね計算されたマニュアルがあるそうで、自己肯定感の低い女性がホストに管理されている様子などは、読んでいていたたまれない気持ちになりました。

2018年から空前のホストブームが起こっている。
ホストクラブは歌舞伎町に約260軒、約5000人のホストが存在するとされている。

ホストは怖いですね(棒読み

男性の属性が中小企業経営者が中心のパパ活の場合、彼女だったら5万円以上は取れる。しかし、食事→ホテルというデートの形になるので時間がかかる。
長期的な人間関係を築くパパ活のほうが男性の質はいいし安全だが、大久保病院前に立っている彼女たちは”不特定多数で手っ取り早く安価”という立ちんぼを選択している(P.145)。

面白いは面白い、でもなんだか同じ日本の出来事のような気がせずに、どこかしら他人事のようにも感じるほど。
ノンフィクションでこんな感じなるのは本当に珍しい。

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写真を撮るとモノが捨てやすい

ミニマリストとは程遠いものの、少しずつでも持ち物を減らす行動をしています。
最初は「使い切る」ことを念頭に置いていましたが、それではなかなか持ち物が減らないことに気がつき、積極的に「捨てる」ことを習慣化しています。
その一つとして、Twitterのハッシュタグ「#一日一捨」とつぶやき、それと同時に、何かを捨てています。
実際には毎日つぶやくのは難しいので、捨てたいものを部屋の片隅に溜めておいて、週に一度、写真を撮って捨てる、ということを継続しています。
それが先日600回を数えました。
ということは、少なくとも600個の持ち物を捨てているということになります。
(もちろんTwitterに投稿せずに捨てているモノも多くあります。)

最初は「モノを捨てる」という効果が実感しにくく、捨ててもの全然変わらないなぁと諦めていましたが、数をこなしていけば部屋も割と片付いてきました。

そして、写真を撮って記録を残しているということが、捨てることの心理的なハードルを下げ、捨てやすくなっていることにも気がつきました。
「物が捨てられない」とお困りの方は、ぜひ写真を撮ることから始めてみてください。
予想外に「撮ったら満足」します。

どっとはらい

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『グリーンブック』(Green Book)

『グリーンブック』

題名は、黒人アメリカ人旅行者のガイドブック「黒人ドライバーのためのグリーン・ブック」ヴィクター・H・グリーン著。

あらすじ(wikipediaより引用)

ジャマイカ系アメリカ人のクラシック及びジャズピアニストであるドン”ドクター”シャーリーと、シャーリーの運転手兼ボディガードを務めたイタリア系アメリカ人のバウンサー、トニー・ヴァレロンガによって1962年に実際に行われたアメリカ最南部を回るコンサートツアーにインスパイアされた作品である。

鑑賞後の感想(ネタバレあり)
舞台は1960年代のアメリカ。

一番の心に残ったのは、トニーの心境の変化の描写が見事な点です。

最初、ドンとツアーに出る前は、トニーが黒人を差別する様子が描かれていました。
例えば、家に来た黒人の作業員に妻が水を出すと、そのグラスをこっそり捨てるなどです。
トニーはあからさまな差別主義者ではありませんが、その気持ちが表に出ない分、却って潜在的な(無意識的な)差別の気持ちが伺えます。

そのトニーが、ツアー中、ドンと接することで気持ちがどんどん変わっていきます。
元々手紙を毎日書くというマメで誠実さと体はデカいが気は優しくて家族思いな側面を持つトニーは、分かりやすくドンに影響されていきます。
一方、腕っぷしは強いが素直なトニーに対して、ドンも心を開いていきます。

実は、この映画の表面的な変化はこのトニーの心情に表れていますが、本当に伝えたいメッセージは、黒人であるドンも変わっていった点にあるのではないでしょうか。

この映画の中のドンは黒人でありながらも、黒人として育ってきていません。
いわゆる名誉白人的な印象を同じ黒人から持たれています。
農村地域で働く黒人たち同胞がドンに対する視線は、白人のそれよりも冷たくて厳しいです。
また、ドンは性的マイノリティでもありました。
人種的にも性的にもマイノリティであるドンの気持ちは、誰にも打ち解けないことで守られていたのでしょう。
カーネギーホールの上に住み、執事はいるが打ち解けていない様子、神経質で孤独な芸術家として自らの殻の中に入り身を守ることで、自尊心とアイデンティティを保っているように見えました。

そのドンの気持ちは、トニーに男娼を買ったところを見られたことで爆発します。
トニーだけには知られたくなかったと叫ぶドンは、分け隔てなく接してくれるトニーだけには差別されたくないという気持ちだったように思います。

そういったことで、トニーが変わっていくのは表面上のメインテーマで、実はトニーに釣られてドンも変化していっているところも肝だと感じました。

ドンは名誉白人なので、あからさまに差別される描写は少ないですが、食事を通じて、あちこちで白人の無意識の差別に合います。
その差別は主に「食事」を通じて描かれています。
今では全くそういった意図はありませんが、フライドチキンは元々被差別人種であった黒人のソウルフードでした。
比較的高級であった牛や豚を飼うことができない黒人であっても、扱える食材がチキンだったのです。
そして、可食部分が極端に少ない鶏肉を、余すことなく食べる方法がフライドチキンなのです。
だから、黒人=フライドチキンが好き、というのは事実でありながらも、差別的な要素を含んだ表現なのです。
例えば、黒人差別が激しい南部に行くと、白人たちがドンに提供する食事は見えない差別が感じ取れます。
黒人だからフライドチキンが好きだろうと、ドンの好みを聞くことなく押し付けるホストや、レストランに呼ばれて演奏するVIPなのに、そのVIPであるドンがそのレストランで食事を断られる不条理さなどが挙げられます。
「決まりなので」と無神経にドンを断る白人のボーイには、差別の意図はありません。
彼らにとっては黒人を断ることは当然で当たり前なのです。

このように全体的に重い内容で進みますが、時折クスリとさせられる場面はほっこりします。
それはケンタッキー州でフライドチキンを食べるところです。
トニーが運転しながらバーレルでフライドチキンをむさぼるシーンがあります。
「ドンがフライドチキンを食べたことがない」ということを知ったトニーはドンにフライドチキンを渡して食べるように勧めます。
おっかなびっくりフライドチキンを口にするドンはおいしそうに味わいます。
しかし、ある疑問にたどり着きます。
「食べた後の骨はどうすればいいのか?」。

トニーは、その問いに対して無言で車の中から外に骨を放り投げるのでした。
このシーンは全体的に重い主題の映画の中で、清涼感のあるほっこりしたシーンでした。
ちなみに、トニーは骨だけではなく、ドリンクのカップも捨ててしまいますが、これはドンに怒られて、車を止めさせられて拾いにいかされてしまいます。ここはこの映画で唯一笑えるシーンでした。

子供が大きくなったら見せたい映画でした。

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