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『「続ける」技術』
石田淳
読後の感想
結論からいきなり書いてしまうと
物事が続かないのは、あなたの「意志の弱さ」とは関係ないのです。
”続け方”を知っているか、知らないか・・・・・・それだけなのです(P.007)。
との導入に対して
では、物事を続けるために何が必要なのでしょうか?
強い精神力?
もって生まれた才能?
行動科学の世界では、それらを完全に否定します。
物事を継続できないのは、意志が弱いからでもないし、元々の才能や性格のせいでもありません。
「行動に焦点を当てていないから続かない」(P.043)。
と、もっていくくだりは説得力があって上手だなぁと思いました。
本書の目の付け所も一風変わって素敵だと思います。
一般的には「目標を達成する」ことが目的であるはずなのに、それを「続ける」ことに置き換えるあたりが上手ですね。
確かに「目標を達成する」ための本はたくさん出ていますが、「続ける」ための本は少ないです。
しかも、両者の読者ターゲットはほぼ同じなので、差別化をはかるアプローチが非常に秀逸です。
特に著者は、「続けること」ができない理由の一つに「ライバル行動」を挙げています。
何をしようとするときに、それに代替しようと出現する行動です。
「続けられない」ことに着目しているだけでは、この「ライバル行動」を意識することはできません。
自分にとっての「ライバル行動」は何か?、これを考えるきっかけになりました。
目次
第1章 あ~あ、やっぱり続かない・・・・・・
第2章 「続かない理由」はここにある
第3章 行動に着目すれば、物事は簡単に継続できる!
第4章 ステップで解説!続ける技術を身につけよう!
第5章 続けるためのちょっとしたコツ
第6章 行動科学で続けられた!
第1章で、誰にでもあるような経験を挙げて、第2章から5章でそれを分析し、その結果第6章でどうなったかを描くという、ストーリー仕立てもこの手の本をよく分析している。
悪く言えば教科書通り。
印象的なくだり
あなたが継続したいと思っている行動には、二つのパターンがあります。
第一に英会話学習や筋力トレーニングを継続させたい、というような「不足行動を増やす」というパターン。
第二に禁煙やダイエットで過食を防ぐ、などの「過剰行動を減らす」というパターン。
いかなる行動であろうと、継続するパターンは、このどちらかです。
物事をつつけるために増やしたいと考えている行動、あるいは減らしたいと考えている標的となる行動のことを「ターゲット行動」と言います。
やみくもに続けようとする前に、まずあなたのターゲット行動が、足りないから増やしたい行動・・・・・・すなわち「不足行動」なのか、余計だから減らしたい行動・・・・・・すなわち「過剰行動」なのかをはっきりさせるのです。課題を明確にし、有効な方法を選ぶこと。それが続けるコツです(P.046)。
不足行動には大きなハードルがあります。
それは「すぐに成果を確認できない」ということです。
(中略)
言い換えれば、長く続けなければ成果が得られないから、続けることができないのです。
(中略)
しかも。不足行動を増やす場合は、誘惑によって邪魔されやすいものです。
私はこの誘惑を「ライバル行動」と呼んでいます(P.048)。
単に「資格試験で合格する」だけでは、緊張感が生まれません。
「○月○日の試験に合格して、資格を得る」というように、期限・期日を設けるのです(P.105)。
夢に日付を、的な。
ペナルティは「無駄金」を使うように・・・・・・
ごほうびと反対に、継続のための行動をしなかった場合のペナルティも決めておきます。
「一日休むごとに妻に1000円渡す」
「さぼった日は禁酒」
したくないことを強制する。あるいは好きなことを禁止する。これがペナルティです。
(中略)
金銭的なペナルティを課すなら、慈善行為ではなく、わざと”無駄金”を使うようなことを考えます。
「ライバル会社の製品を買う」
「わざわざ高い店で買い物をする」
「定期券があるのに切符を使う」
したくないことをペナルティにすると、それを避けるために行動を続けるようになります(P.127)。
おもしろい!
この「定期券があるのに切符を使う」は自分が一番嫌いな、最も効率のいい方法があるのに、それをやらないで対価なしにただ浪費することなので、いい罰になるw
フロント行動リサーチ
行動の直前環境を調査
ターゲット行動
■ターゲット行動の発生する頻度、持続時間はどのくらいですか?
■ターゲット行動は、どのような時に発生しやすいですか?
■ターゲット行動は、どのような場所で発生しやすいですか?
■ターゲット行動は、誰がいるとき発生しやすいですか?
■ターゲット行動が発生する前に、あなたがしていた活動や出来事は何でしょうか?
■ターゲット行動の直前に、あなたの周囲の人が言った事やした行動は何か?
■ターゲット行動が発生する前に、あなたは他に何をしていましたか?
■ターゲット行動が発生しにくいのは、どんな時で、どんな場所で、誰といる時で、どんな活動や状況のときか?
ライバル行動
■ライバル行動は、どんな行動ですか?
■ライバル行動の発生する頻度、持続時間はどれくらいですか?
■ライバル行動をするために、あなたはどれだけのエネルギーが必要でしょうか?
■ライバル行動をする度に、あなたにとっていつも良いことがありますか?
■ライバル行動は、どのような時に発生しやすいですか?
■ライバル行動は、どのような場所で発生しやすいですか?
■ライバル行動は、誰がいるときに発生しやすいですか?
■ライバル行動が発生する前に、あなたがしていた活動や出来事はなんでしょうか?
■ライバル行動が発生する前に、あなたは他になにをしていましたか?
■ライバル行動が発生しにくいのは、どんな時で、どんな場所で、誰といるときで、どんな活動や状況のときか?(P.071)。
アフター行動リサーチ
行動の直後環境を調査
ターゲット行動
■ターゲット行動の後に、どのようなことが発生していますか?
■ターゲット行動が発生したら、あなたは、どのようなことをしていますか?
■ターゲット行動が発生したら、周囲の人は、どのようなことをしますか?
■ターゲット行動が発生した後で、何が変わりますか?
■ターゲット行動が発生した後、あなたは何を得ることができますか?
■ターゲット行動を発生させることで、あなたが何をしなくてすんだり、避けることができますか?
ライバル行動
■ライバル行動の後に、どのようなことが発生していますか?
■ライバル行動が発生したら、あなたは、どのようなことをしていますか?
■ライバル行動が発生したら、周囲の人は、どのようなことをしますか?
■ライバル行動が発生した後で、何が変わりますか?
■ライバル行動が発生した後、あなたは何を得ることができますか?
■ライバル行動を発生されることで、あなたが何をしなくてすんだり、避けることができますか?(P.075)。
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