村上朝日堂はいかにして鍛えられたか

村上朝日堂はいかにして鍛えられたか
村上春樹
安西水丸

読後の感想

 村上春樹が書いたエッセイ集。ちょっとくだらないことからかなりくだらないことまでつらつらと書かれています。

 相変わらず肩肘の張らない文章で、隙間時間に少しずつ読み進められる文章です。その中でも少しだけユーモラスであり、少しだけ考えられる部分が混じっている内容でした。

 村上春樹の生活自体が何度も登場しており、非常にストイックな生活をしているんだなぁと感じました。

 本人の性格が色濃く表れているなぁと思う編は「文学全集っていったい何なんだろう」と「ペンネームをつけておくんだったよな、しかし」です。

お金って不思議

 eBayで落札された商品の代金が、アメリカの落札者の手によって、数分後に入金の手続がされた。その手続は民間の金融機関の仲介によって(手数料高すぎなんですが)、さらに数分後には、日本の自分の目で確認ができる。

 現実の世界では、何一つ変わっていないのに、ネットの中で数字だけが増減するだけで取引が(正確には代金の支払だけだけど)終わっちゃうなんて不思議だなぁ、としみじみ。

 それにもまして、不思議なのは、ドル建てになってるので、今年の七月あたりから、何にもしないのに○万円相当が忽然と姿を消しているという事実。しばらく両替する気にすらならないまま、減っていくんですが…。しくしく。助けて~~(悲痛

テツはこう乗る 鉄ちゃん気分の鉄道旅

テツはこう乗る 鉄ちゃん気分の鉄道旅
野田隆

読後の感想
 ところどころ面白いと感じる部分はあったが、大半は著者の知識自慢といった内容の本でした。読み物として成立していません。

 テツ未満の鉄道好きに捧ぐとあるけど、用語の説明などがほとんどなく、不親切な内容でした。読み手への配慮や想像力が欠けている文章が多いです。

 時間などの表記は、縦書きだととても分かりにくいので多少の配慮があればなお良かったと思います。

 読むと知識は身につくとは思いますが。

知識になるくだり
 東京や大阪付近は古くから直流で電化され、この方式が地方へと延びていった。
 しかし、コストなどの関係で、九州、北陸、東北、北海道の国鉄(現JR)は交流で電化されたため、その境界では、特殊な接続方式によって直流と交流の切り替えが行われている(P103)。

デッドセクションが茨城県内にいくつかある理由

 石岡市に地磁気観測所があり、その近くで大量の直流電流を流すと地磁気データに影響を与えてしまうからである。
 それゆえ、常磐線の藤代以北、JR水戸線の小田林以東、さらには最近できたつくばエクスプレスのみらい平以北が交流電化されているのだ。
 さらに、近くの関東鉄道がいまだに電化されないでディーゼル路線なのも地磁気観測のせいだと理解して、大満足なのだ(P106)。

『3分以内に話はまとめなさい』

3分以内に話はまとめなさい
高井伸夫

読後の感想
 話を短くすることによって生じるよい効用について、様々な視点から書かれている本です。

 どちらかというと「話し方」についての記述が中心です。短くする点については利点は書かれているのですが、方法論までは深く踏み込まれていません。

 話し方だけで評価がガラリと変わるという内容に共感を覚えました。また、まえがきにも書かれていますが、話し方を短くする目的は「コミュニケーションが完全に図られることで、言いたいことが伝わること」というのも共感がもてました。

印象的なくだり

 誰にも等しく与えられた二十四時間なのに、デキル人がたくさんの仕事をこなせるのは、一つの事柄に費やす時間が短いからです。
 短い時間を濃密に使っているのが、デキル人の特徴なのです(P019)。

 昔から「聞くは一時の恥、聞かぬは末代の恥」といいますが、現代のように進歩が急で変化の激しい時代は、人に聞かないで「すべてを理解している」「時流に乗り遅れない」などということはありえないのです(P037)。

 自己アピールする手段というのは言葉と行動の二つがあります。成果を得るうえでこの二つを比べどっちが重要かと言えば、それは結果を伴う行動のほうです。
 いくら口でうまいことを言っても、行動が伴わなければまったく意味がありません(P059)。

 成果主義は、「見えるようにしなさい。そうでなければ評価の対象になりませんよ」ということです(P061)。

 スピーチは前の話を受けて話すといい(P096)。

 批判するときに留意しなければならないのは、相手の面子をつぶさないようにすることです。
(中略)
 相手を批判するときは、まず批判の前に相手の話の中から、肯定できる材料を探しだし、その旨を先に伝えておく。
 それから批判に入るようにします(P166)。

 「失礼ですがメモを取らせてください」と断ること(断ればだいたいの人は駄目とは言わない)(P196)。

 必ずしも他人と異なった意見を言う必要はない。
 自分の意見が周囲の意見と異なっているなら、それを堂々と言えばいいし、もしみんなと見解が同じなら、それをはっきり表明すればいい。
 それが個性的な話し方なのです。
 大切なのは「自分がどう考えるか」ということ。
 「人とどれだけ違っているか」ではないのです(P197)。

 私たちの人生はストーリーが決まっているわけではない。
 この先どう転ぶかは、現在ただ今の言動にかかっているのです(P219)。

実践しようと思ったくだり

 ミーティングや会議の席で、自分の意見を言いたいのに、きっかけがつかめなくて、なかなか言えないことがあります。
 言えない理由は、相手が話しているのに下手に入り込むと、話の流れを中断してしまい、話していた相手に不快感を与えるだけでなく、その場の雰囲気まで壊してしまうおそれがあるからです。
(中略)
 そのような状況で自分が発言の機会を得るためには、「質問をする」というのが一番よい方法と言えます。
 質問をして、その質問に対する答えを受け、それをきっかけに話に割り込むという戦略です(P048)。

シニシズム

 タイトルは、現実に対する逃避的な姿勢をとる思想のことより(タイトルと本文は関係ありません)。

(前回までのあらすじ)
 英語圏に行こう!と決意。

 英語圏と言っても、まぁ北米あたりから検討しようと、ドラマ『24』見ながらCNNのサイト見てたら、US-VISIT厳しくなるのね…。

 日本では、両手人差し指の指紋採取と顔写真の撮影で喧々囂々、侃々諤々の大騒ぎなのに、さっすが、大国アメリカ、両手全部の指紋を採取するらしい。指紋採取は2004年から始めてるから、三年経って、人差し指だけでは実効性が薄いことに気づいたのかしらと邪推してみる。

 まぁ、国家には誰を入国させるかという自由があるのでやむを得ないとは思うけどね。穿った見方をすると、「厳しい審査を経て入国してきたんだから国内は安全」という意識くらいは形成できると踏んだのかも。

 なんかどうでもいいが、US-VISITのUSはもちろん「United States」のことであって、検索すると「日本版US-VISIT」とあるのは、ちょっぴり変な感じがしました。

 結論

 なんにもきまらず。