村上朝日堂はいほー!

村上朝日堂はいほー!
新潮社
村上春樹

読後の感想
 肩肘の凝らない、それでいて流し読みできず、読んだ後にちょっと考えるエッセイ集。昔に比べていまはこれでいいのか?→いやよくない→でもいいじゃないか、はいほー!ってのはクスリと笑えるけど、また考えさせられてしまう。

 「青春と呼ばれる心的状況の終わりについて」は、読んでいて鳥肌が立ちました。僅か四ページでこれほど書けるなんて素晴らしい。

特に印象に残った文章は「ジム・モリソンのための「ソウル・キッチン」」より。
「死者を讃えることは心地好い。それが若くして死んだ死者だとすればなおさらである。死者は裏切らず、反撃もしない。歳もとらず、髪も薄くならず、腹も出ない。彼らはただ静かに完全に死んでいるだけである。もし仮にあなたが彼らの死について飽きて忘れてしまったとしても、べつに問題はない。」

 ただ外国曲については、著者と同年代・同等の知識がないと辛いです。

おりこうさんおばかさんのお金の使い方

おりこうさんおばかさんのお金の使い方
幻冬舎
板倉雄一郎

読後の感想
 文章自体が読みやすく、身近な例を挙げて書かれているので理解はしやすい。
 ただ内容自体は薄く、その書き方も余り論理的整合性がないので、読み終わったあと著者の言いたいことだけを聞いた感じになる。

印象に残ったくだり
ポイントを貯めるという行為は、現金を支払って、その店でしか使えないポイントを購入するという行為に他ならないのです(P013)。

最も賢いポイントシステムの利用方法は、買い物のたびに、可能な限りポイント残高を少なくするように努めることです(P014)。

配当は、起業の株主価値の一部を取り崩すことによって行われます(P130)。

とても悲しい

橋下弁護士大反論!公開バトル要求

時系列順に要約すると
橋下弁護士が、山口県光市母子殺害事件の弁護人は懲戒事由に当たるととテレビで発言
弁護士会に懲戒請求多数→業務妨害?
被告人の弁護人四人より橋下弁護士に損害賠償請求
橋下弁護士がテレビで公開討論?要求

 もうね、橋下弁護士を見ていて悲しくなる。
彼はテレビ向きなので、公開の場での討論は望むところだろうけど、自分の土俵に引っ張り込むのはどうかと。対する被告人の弁護人はどんな人かは知らないけど、一般に弁護士ってテレビに向いてないと思う。
 特に専門職同士の議論って、「テレビでの」公開に適さないと思うんだよね(非公開がよいという意味ではない)、専門用語が飛び交うし。また、この場合の問題は、正しい正しくないというよりも、主義主張の問題なので、決して解決はしない。
 公開で議論をして意見を戦わせるメリットはないとは言わないけど、発言を曲解して、より混乱を招くだけのような気がするんだよね。
 世論というか、世間は、当然橋下弁護士の側に付くことを知りつつ、こういったことを言う彼にちょっとがっかり。

 これで、被告人の弁護人は、挑戦?を受けても受けなくても批判されるネタが一つ増えるわけで…、しなきゃいけないことが増えたことで弁護が遅れるわけで…、というスパイラル。

一流の仕事術―仕事を極めるための100の法則

一流の仕事術―仕事を極めるための100の法則
PHP研究所
山崎武也

読後の感想
 当たり前のこと当たり前のように書かれている本。でも、自分に置き換えて本当に出来ているかどうかチェックすると、実は余り出来てないことが多い。
 自分を反省させ初心に戻してくれる本です。

印象に残ったくだり
「勉強をしようと思っているのだが、忙しくて時間がない」というのは、単なる言い訳でしかない。「時間がない」という仮定を勝手に事実に仕立て上げて、それゆえに「勉強ができない」という結論が正しいと主張しているだけである。
 「勉強しようと思って」はいない。したくないから、その理由になるもので説得力のある「時間がない」という命題を探し出してきて、自分の都合がよいような文にしたのである。勉強をする気になれば、どんなに忙しくても、時間を見つけることは可能だ。本気で勉強をする気になっているかどうかの問題である(P124)。

行きそで行かないとこへ行こう

行きそで行かないとこへ行こう
新潮社
大槻ケンヂ

読後の感想
 大人になったら自分の価値観と会わないところにはめっきりご無沙汰になる、そこで自分のテリトリーをちょっと抜け出し行ってみようという本。この考えには共感した。

 素直な文体にはいつも率直さを感じてよい。ついついカレーライスが食べたくなる文章は秀逸。ホモ映画館は興味津々(でも多分行かないと思う)。