18度

台風の影響で、今日の気温は18度。末日とはいえまだ八月ですよっ。

というわけでシャワーを浴びたら、とっても寒くて、濡れた子犬のように震えております(比喩

それにしても、僕は現代人なので台風が来る天気予報も知ってるし、気温が下がる原因も知っているので、なんとも思いませんが、やはり昔の人がこれを体験したら、神の怒りだと思うんでしょうか(笑)。というかI名誉会長もしくはO総裁のお怒りでしょうか。

いずれにせよ、政教分離が若干進んだのは個人的には歓迎です、というか投票率が上がれば解消される問題なの?

というわけで、民主党政権になったらどうなるか心配もしつつ期待もしつつというところです。バランスがきちんと取れているのであれば及第点です。ところで、既に自民→民主に鞍替え発言をしている議員もいるとのことですが…呂布か(笑)??しかも、小選挙区ではなく比例での当選らしい。ムムム。

いずれにせよマニュフェストはすべて実行できないので、その点についてマスコミがどのように報じるかがキーポイントのような気がします。きっと、高速道路無料化とか分かりやすいものだけしか検証しないような気がするのですが…。

個人的雑感
昨日はNねえさん、今日はざーさんとお電話でお話。心の支えとなる姉と兄でございます。いつもありがとう。多謝。

Election

まだ速報だけど。

目立った報道だけの印象。
六十台、七十台の当選回数が7回を超えている人もバンバン落ちてる。比例での復活を考慮しなければ、柳沢伯夫(74)、与謝野馨(71)、町村信孝(64)、冬柴鉄三(73)と。

最近不祥事を起こした人はきちんと落ちてる。
久間章生(69)、中川昭一(56)、山崎拓(72)。

政権ががらりと変わって、(初めてなので)最初は混乱をするだろうけど、次第に民主党も最適化していくでしょう。最初の政権には、(旧自民党時代の)閣僚経験者を並べるだろうから(というかそうしないと回らない)組閣数回目からが本番でしょう。

官僚とか中の人は、都合の悪い文書はちゃんとシュレッダーが終わったころでしょうかねぇ(笑

残った楽しみは幸福実現党の行く末だけなのです。

『フラット化する世界 [増補改訂版] (下)』

『フラット化する世界 [増補改訂版] (下)』
日本経済新聞出版社
トーマス フリードマン, 伏見 威蕃

読後の感想
上巻は現象の分析になっていましたが、下巻からはフラット化の原因について述べられていました。その中で、「信頼」という言葉が非常に印象的でした。そしてその信頼は、人だけではなく、道具についてでした。
例えば、「常に」、とか、「正確に」とか、「素早く」とか。道具に対する信頼がイノベーションの一つの原因になっているというのは、非常に納得でした。そして、その信頼を破壊しようとするものは、道具を悪用しようとする、というくだりも非常に実感を持って読みました。
道具自体の性能は、後退することは基本的にはありませんが、その使い方を後退させることはありうるという訳です。
筆者自身が中東の専門家だからでしょうが、やたら中東に関するくだりが多かったです。特に、イスラム圏の感じている屈辱(自分たちが正しいという教育を受けてきた、にもかかわらず、明らかに自分たちの方が貧困である。つまり今までの教育・思想と現実が、矛盾。そして聖典が唯一という独善的な思想など)は一方的な見方ではありますが、説得力に富んでいたと思います。すごくいい本でした。おすすめです。みんな読みましょう。

印象的なくだり
アナリストのデビッド・ロスコスがいうように、失われる仕事の大半は、インドや中国にアウトソーシングされて失われるのではないー「過去にアウトソーシングされて」失われるのである。つまり、デジタル化もしくはオートメーション化される。<ニューヨーク・タイムズ>ワシントン支局には、かつて電話交換手兼受付がいた。いまは録音された声が応対し、ボイスメールが使われている。受付嬢の仕事は、インドに流れたわけではない。過去に流れ、マイクロチップに収まったのだ(P012)。
プリンストン大学の経済学者アラン・ブラインダーは、鋭い洞察を述べている。「アメリカその他の裕福な国々は、自分たちの社会に実際に存在する仕事ができる労働者を生み出す教育システムへ移行しなければならないだろう・・・・・・教育の程度を単純に高めるのは、長い目で見ればいいことかもしれない。教育程度の高い労働力は、柔軟性も高く、ありふれていない仕事や職業の変更にもついていけるからだ。しかし、それは特効薬にはならない・・・・・・将来的には、子供にどの程度まで高い教育をほどこすかではなく、どのように教育をほどこすかが重要になるはずだ」(P044)。

「砂地でジャンプするのと、硬い床でジャンプするのと、どっちが高く跳べるか?」とシードマンは問いかける。「もちろん硬い床の上でジャンプするほうだ。信頼とはその硬い床だ。それがあるから予測でき、大きくジャンプできる・・・・・・信頼がなかったら、リスクを負うことができない。リスクを負えないと、イノベーションはない・・・・・・イノベーションを行うのに必要なリスクを負う人間を増やそうと思ったら、その場にもっと信頼を持ち込めばいい」信頼の低い社会では、持続的なイノベーションは生まれない(P070)。

ルー・ガースナーが会長就任後に最初にやったのは、終身雇用制度を止め、それを、企業にずっと「雇用される能力」という概念に置き換えることだった。私の友人でフランス生まれのソフトウェア・エンジニア、アレックス・アタルは、当時IBMで働いていたが、その転換をこう表現している。
「IBMが雇用を保証するのではなく、社員自身が、”自分には雇用されるだけの能力がある”ことを証明しなければならなくなった。会社は、”雇用される能力”を鍛える機会を社員に提供してくるが、それを活かすかどうかは社員自身の責任、ということだ(後略)(P132)。

労働者に一番必要な筋肉は、職場などを変わっても持ち運び(移動継続)できる社会保険制度と、生涯学習の機会だ(P135)。

動機は間違っていても、大企業に正しいことをやらせるのが、世界を変える最善の方法である場合もある。正しい動機で正しいことをやるのを待っていたら、いつになるかわからない(P152)。

思いやりのあるフラット主義を提唱する人間は、商品を選ぶことや購買力が政治的判断でもあることを、消費者に啓蒙しなければならない。消費者として何かを買うと決めるのは、一つの企業理念そのものを支持することを意味する。どの障壁や摩擦を残したいか、あるいは消滅させたいかということを、それによって意思表示している。改革派は、こういった情報がもっと容易に入手できるようにして、多くの消費者が適切な投票を行い、善行をほどこすグローバル企業を支持できるようにしなければならない(P156)。

能力は意図を生み出す、と私は確信している(中略)。
私はテクノロジーがすべてを決すると確信しているが、歴史の必然は信じていない。こうした新テクノロジーあるいは三重の集束を、すべての人間が自分や国家や人類全体に有益なように使うという保証はない。テクノロジーはテクノロジーにすぎない。テクノロジーを使うからといって、人間は現代的になったり洗練されたり道義的になったりするわけではない。テクノロジー自体が人間を賢くしたり公正にしたり穏やかにしたりするということはないのだ(P260)。

バンガロールに行ったときに、私は「平和の楽園」を意味するシャンティ・バーバンという実験校を訪れた。学校はタミル・ナドゥ州のバリガナパリ村の近くで、ガラスと鋼鉄でできたバンガロールのハイテク・ビル群ーあるビルには「黄金の飛び地」というぴったりなあだ名があるーから車で一時間ほどのところだった。学校へ向かう車中でラリタ・ラウ校長ー情熱的で、カミソリのように鋭い、キリスト教徒のインド人女性ーは、怒りを抑えきれない口調で、学童数は一六〇人であること、父母は近隣の村の最低のカーストに属する人々であることを教えてくれた。
「親は拾い屋や、苦力や、採掘場人夫です」学校へ向かう凸凹な道をジープでがたごとと走るとき、ラウ校長は説明した。「そういう家庭は最低限の生活すらできません。最下級のカーストは、あたえられた運命を死ぬまで続けるべきであると考えられていますから、放っておかれるのです。わたしたちの学校は、四、五歳の子供から引き受けます。子供たちはきれいな水の味すら知りません。排水溝の汚れた水を飲むのに慣れているからです。それも、運よく近くに排水溝があればの話です。便所も風呂も見たことがありません・・・・・・まともな服すらないのです。社会生活ができるように教えるところから始めなければなりません。連れてきたばかりのときは、走っていって、どこでも好きなところで大小便をします。(最初のうちは)ベッドに寝かせることもしません。子供たちにとってはカルチャー・ショックですから」
村の暮らしについてラウ校長が義憤をこめて語るのを記録しようと、私はジープの後部座席で懸命にノート・パソコンのキーボードを叩きつづけた(P261)。

テロリズムは自尊心の欠乏から生まれる。屈辱が生み出す力は、国際関係においても人間関係においても、必要以上に軽視されている。人や国家は、屈辱を味わうと、攻撃的になり、極度の暴力行為に熱中する。アラブ・イスラム世界全般の現在の経済的・政治的後進性に、過去の栄光と宗教的優位という自己認識が混じり合い、アラブ・イスラム教徒が祖国を離れてヨーロッパに移住し、あるいはヨーロッパで成長するときに感じる被差別意識と疎外感そこに加味されると、怒りという名の強いカクテルができあがる。友人のエジプト人劇作家アリ・サレムが、9・11同時多発テロのハイジャック犯について述べているように、彼らは「人生という通りを、高いビルを探して歩いていた-それを崩壊させるために。なぜなら、自分たちはそんなふうに高くなることができないからだ」(P296)。

散財した一日

時系列順

クリーニング屋へ洗濯物出す

ファミマでヘルシアウォーターゲット、苦い

期日前投票・国民審査を済ます(少し混んでた)

江東区に転出届を出して、転出証明書を受け取る(住基カードは返した)

横浜へ移動

新居・鍵受け取り

メジャーで長さ図ったり、念のためバルサン焚いたり

上大岡でくじら屋ラーメン

ヨドバシカメラでエアコン購入(15万…)

ついでに欲しかったラジオ(Sony ICF-S97V)も購入(ポイントで)

ニトリで、ワードローブとダイニングテーブルと、カーテンを購入。カーテンはオーダーになっちゃったので、合計12万円

帰りにねぎしで牛タン食べて、タリーズでアイスクリーム食べてきました。疲れた…

『フラット化する世界 [増補改訂版] (上)』

『フラット化する世界 [増補改訂版] (上)』
日本経済新聞出版社
トーマス フリードマン, 伏見 威蕃

読後の感想
これを読んで自分たちの仕事が、他の地域の安い労働力に取られてしまうと恐れる人は多いと思われます。しかし、本書にあるように、自然な流れとして、コストを考えると当然の結果と言えます。そのためどのように考えるかというと、デジタルかアウトソーシングできない仕事が相対的に重要になると考えるべきだと思いました。
つまり、デジタル化できない顔をつきあわせてする仕事の重要性が増すのだと。

印象的なくだり
「(前略)一番よい仕事がなされる場所に仕事を移すべきだという昔ながらのエコノミストの教訓を、私は心から信じている。しかし、場合によっては一人一人が新しい仕事を探しても容易には見つからないということを無視するわけにもいかない。そうした人々向けの職業訓練や社会的なセーフティ・ネットが必要になる」(P036)。

共産主義は、人を平等に貧乏にするという点では偉大な制度だった。いや、その点に関して、それをしのぐ制度はない。資本主義は人を不平等に金持ちにする。これに対して共産主義は平等に貧乏にするから、労苦や制限が多くても安心できる-仕事、住まい、年金がすべて、程度は不満足かもしれないが、保証されている(P079)。

中国のビジネスのやり方を批判する向きは、中国の労働市場における規模と経済の力は、低賃金ばかりではなく労働法の軽視と労働環境の悪化の世界的な最低水準を決めてしまうだろうといっている。ビジネス界では、これは「中国価格」と呼ばれている。
しかし、ほんとうに恐ろしいのは、中国が底値をめぐる競争ゆえに世界の投資をひきつけているのではないということだ。それは短期の戦略でしかない。どんな業種でも、中国に関して犯しかねない一番の誤謬は、中国は低賃金の競争で勝っているだけで、品質や生産性の向上はありえないと思い込むことだ。アメリカの非営利調査機関コンファレンス・ボードの研究によれば、中国の国営産業を除く民間企業部分では、一九九五年から二○○二年にかけて、生産性が年間一七パーセント向上しているーくりかえすが、一七パーセントだ。これはきわめて低い水準にあった中国が、新しい科学技術に加えて現代的なビジネスの手順を学んだことによる。ついでながら、コンファレンス・ボードはさらに、この期間中、中国の製造業部門で、一五○○万人が失業したことを指摘している。ちなみにアメリカは二○○万人である。「製造業の生産性向上が加速するにつれて、中国は製造部門の労働人口が減り、サービス部門が増えている。発展途上の国で長年見られてきたパターンである」とこの研究では指摘している(P205)。

フラットな世界でグローバルなサプライチェーンを開発するには、二つの大きな難題がある、とシェフィは説明している。一つは「グローバルな最適化」だ。一カ所でより安いパーツが得られたとしても、それだけではしかたがない。肝心なのは、地球の隅々から工場や小売店に間に合うように配送する総コストを下げることだ。それも、競合他社よりも低いコストでなければならない。「私が企業の輸送責任者だとすると、運賃が最も安い運送業者と仕事をしたいと思う」シェフィはいう。「生産責任者だとすると、最も信頼できる運送業者と仕事をしたいと思う。この二つは、かならずしも一致しない」つまり、最初の難題は、こうした要素すべてのバランスをとりつつ、最も信頼できてコストの低いデリバリー・システムを用意することだ(P220)。

「コンピュータが使えないか、使う機会がなければ、グーグルは使えない。でも、それさえあれば、文字を打ち込むだけで誰でも使える、というところまで差別をなくした」グーグルCEOエリック・シュミットはいう。世界のフラット化に意味があるとするなら、それは「知識にアクセスするのに差別がないことだろう(後略)」(P254)。

グーグル創始者の一人であるラリー・ペイジによれば、検索が容易でなおかつ性格になるにつれて、グーグル・ユーザーの基盤はよりグローバルになり、グーグルはますますフラット化要素としての力が強まるという。人々が自分の言語でインフォーミングできる度合いは、毎日増大している。ペイジはいう。現在では、「アメリカ国内の検索利用者は全体の三分の一でしかないし、英語で利用している人間は半分以下だ」。さらに、「よく知られていない事柄を検索する人々が増えると、そうした事柄を公表する人々が増える」、つまりインフォーミングのフラット化効果がいっそう強まる(P256)。

検索というのはまったく個人的な作業なので、ほかの何よりも人類に力をあたえた」グーグルCEOエリック・シュミットはいう。「教えたり教わったりという正反対の事柄がそこに含まれている。それがみずからの力を強める。自分の欲する情報によって最善と思う物事をする力を人々にあたえる。従来のどんなものともまったく違う。ラジオは一対多数。テレビも一対多数。電話は一対一。検索は、個人の力の最高の表現だ。コンピュータを使い、世界を見渡し、自分の欲する物を見つける-そういうとき、個人はそれぞれ違った行動をとる」(P260)。

誰も話したがらない真実をいま話そう。三重の集結のおかげで、このフラット化した世界の新プラットホームは、壁と屋根と床を実質上、一気に吹っ飛ばした。つまり、光ファイバーとインターネットとワークフロー・ソフトウェアが世界を結ぶと、共同作業を阻んでいた壁が吹っ飛ばされた。ともに働けるとは夢に思っていなかった個人や、外国に移すことなど考えられなかった仕事が、突然動きだし、旧来の高い壁が消え失せた。このプラットホームが、われわれの屋根も吹っ飛ばした。アップロードすること-ブログに意見をアップし、新しい政治的意見をアップし、新しいソフトウェアをアップすること-などとてもできるとは思えなかった人々が、いまや世界にグローバルな影響を及ぼすことができると気がついた。旧来の屋根がなくなると、上へも横へも、これまでは考えられなかったやり方でひろがることができるようになった。そして、今度は突然床がなくなる。「検索」という新産業のおかげで、個人が事実、引用句、歴史、他人の個人情報まで、いまだかつてなかったほど深く掘り下げることができるようになった。以前は硬いコンクリートの床で、人間や物事の過去や現在を調べるにも限りがあったのだが、いまやそれがなくなってしまった(P326)。

ヨーロッパやアメリカで一人雇うのと同じコストで、優秀な研究員五人を中国やインドで雇えるとしたら、私なら五人を雇う。その結果、私が所属する社会から将来的に技術が失われることになったとしても、それはしかたがない。企業とその母国の二者の利益を合致させるには、大きくなったグローバルなパイのひと切れを要求するだけではなく、新たなひと切れを創出できる知力を備えた国民を抱えるほかに方法はない(P344)。