『聞かなかった場所』

読後の感想
著者が亡くなったのをいいことにテレビ局があっちこっちと設定を変えて
ついには主人公の性別まで変わってしまい、元ネタがなんなのか良くわからないことで
一部の松本清張マニアには有名な一冊(末尾参照)。
久しぶりに手を取ったのは、先日読んだ『インシテミル』の読後感が
何にもなかったから…。
というわけで、この一冊。
いわゆる小役人が妻の死を契機に、自ら動き推理し、そして手にかけてしまうというお話。
この本の醍醐味はいわゆる主人公の追い詰められ方です。
自分の身を隠そうと良かれと思ってやったことが全部裏目に出て
どんどん立場がやばくなっていってしまい、最後には…

ラスト一ページが圧巻です。

元ネタ→テレビ
小説では主人公は男性→テレビでは女性
小説では主人公の勤務先は農水省→テレビでは厚生福祉省
小説では主人公はノンキャリ→テレビでは局次長
小説では坂道の場所は代々木→テレビでは大塚
小説ではキーとなる場所は連れ込み旅館→テレビでは薬局