人の振り見て我が振り直せ

友人のブログの記述

書評の参加者で”ビジネス書読み”のジャンルの人が、『楽をして年収××倍』みたいな本を読んでいるだけだったのを見たとき悲しい

と書いてあるのみて(検索を避けるため、一部意訳してあります)。

僕もAmazonのランキングの上位をみたり、実店舗なんかではこの手の本が平積みされているのを見るたびにちょっぴり悲しい思いをするので、同感なのです。
わりあいと、この手の本は小手先の技術に終始してることも多く、まぁ、明日の仕事には役に立つかもしれないけど、十年後の仕事には役に立つのか甚だ疑問だなぁとイジワルなことを思ってしまいます。
もちろん、読まないよりはずぅぅっぅっと良いのは言うまでもないんですけどねぇ。
切羽詰っている人は、そんな悠長なことを言っていられないのは重々承知の上で申し上げるとするならば、「両方読め」と(笑)。
折角読むなら、人生の幹となるような本を読むというように、目標を高いところに保ちたいものです。

ただ念のため付け加えておくと、例えば勝間和代さんなんかは、この手の本(小手先技術本)を多く書いていますが、ご本人はめちゃくちゃ人生の幹となる本を読み込んでいると思います。
参考はこちら
出典 週刊ダイヤモンド 2008/02/09号(P047)
その上で敢えて売れる本を書けるってのは、すごいなぁと。

もちろん「どんな本を読む」というのは、その人の重要な価値観の現れであって、他の人からどうこう言われる筋合いのものではないんですけどねぇ。

黙祷

今日は終戦記念日でした。
正午の時報に合わせて黙祷しました。

思ったこと。
ちょうど路線バスに乗っている途中でした。
橋を渡る途中だったので、バスから歩いている人を見ていましたが、近くでお祭りがあったせいか、家族連れなどでにぎわっていました。
この平和な風景も、多くの方の犠牲の下に成り立っていることを常日頃忘れないようにしたいものです。せめて年に一回でも。

『迷走地図』(上・下)

『迷走地図』
松本清張
新潮社

読後の感想
やはりお金と政治がからむ社会派小説が、松本清張の素晴らしさを最も引き出せると感じました。
特に、政治秘書の役割について、様々な含みを持たせながら進む展開や、登場人物が多いにもかかわらず、きちんと喋り方で個性を持たせ、さらに性格付けまで補うのは流石です。
速記、運転手、院内記者などの役割が物語の上で、ジグソーパズルのようにはまっていくのはゾクゾクします。
ただ敢えて苦言を呈するなら、秘書連盟の伏線の置きっぱなし具合と、最後はあんまり納得いきませんが…。

過去に読んだ同じ著者の作品
『共犯者』 感想はこちら