不動産の数え方

一つ、ひとごと境界係争(けいかいけいそう)
二つ、付帯(設備)は現況有姿(げんきょうゆうし)
三つ、…の数え方ではなく、不動産の数え方。

細君にふと聞かれたのですが、土地ごとに一筆(いっぴつ)、二筆(にひつ)と数えます。
(多分、ひとふで、ふたふででも間違いではないであろうけど少数派?)。

そもそもなんでこんな数え方をするかというと、
昔の古地図なんかが筆で書かれていたからだとか(どっかの法務局で聞いた)
明治以前の検地帳(登記記録みたいなもの)が「所在・地目・地積・所有者」などを
ツラツラと縦書一行で毛筆で書いたので、いっぴつになっただとか
諸説紛々あるでして、実際のところ正解は知りません(あなたの心の中にあります)。

こういった正解のない由来話は大好きなので、これはこれでいいんじゃないかと思います。
数え方なんで自然発生的なもの、正解を求めるほうが野暮な気がします。

どっとはらい。

ちなみに尺貫法のお話はこちら


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建築確認申請が必要な擁壁について

お仕事で、不動産業に関する研修等を行なっています。

そんな訳で日がな日がな、不動産登記法やら建築基準法やら民法やら宅建業法なんかを
読んだり解説したり、あれやこれや。

その中でせっかく質問を受けたたので(しかも即答できなかった)ので
軽くまとめて備忘録代わりに、と。

曰く

この建築確認が必要な擁壁の範囲、本によっては「2メートル以上」だったり、「2メートルを超える」だったとり、表記が揺れて一致していませんが、どちらが正しいのですか?

結論から書くと
「2メートルを超える擁壁(つまり2メートルぴったりは含まない)は、建築確認申請が必要な擁壁に該当する」ということでした。
条文が行ったりきたりして、よく分かりにくい部分がありましたが、要約すると

家などの建築物区を建てる際には、建築基準法第6条 より
設計図書を添付して建築確認申請を行い、建築確認済証の交付を受ける必要があります。

この建築確認が必要な範囲は、法88条で煙突、広告塔、擁壁等の工作物にも範囲が広げられています。

そして、建築基準法施行令138条 では、この88条の範囲に含まれる工作物を定義していて、
その中に「5.高さが2メートルを超える擁壁 」と規定されているのです。

条文があっちいったりこっちいったりと揺れて
若干わかりにくくなっていますが、きちんと時間をとって調べたので
自分の知識の整理にもなりました。
やはり、他人に教えるということは、自分にとっても一番の勉強ですね。

建築基準法

第六条  建築主は、第一号から第三号までに掲げる建築物を建築しようとする場合(増築しようとする場合においては、建築物が増築後において第一号から第三号までに掲げる規模のものとなる場合を含む。)、これらの建築物の大規模の修繕若しくは大規模の模様替をしようとする場合又は第四号に掲げる建築物を建築しようとする場合においては、当該工事に着手する前に、その計画が建築基準関係規定(この法律並びにこれに基づく命令及び条例の規定(以下「建築基準法令の規定」という。)その他建築物の敷地、構造又は建築設備に関する法律並びにこれに基づく命令及び条例の規定で政令で定めるものをいう。以下同じ。)に適合するものであることについて、確認の申請書を提出して建築主事の確認を受け、確認済証の交付を受けなければならない。当該確認を受けた建築物の計画の変更(国土交通省令で定める軽微な変更を除く。)をして、第一号から第三号までに掲げる建築物を建築しようとする場合(増築しようとする場合においては、建築物が増築後において第一号から第三号までに掲げる規模のものとなる場合を含む。)、これらの建築物の大規模の修繕若しくは大規模の模様替をしようとする場合又は第四号に掲げる建築物を建築しようとする場合も、同様とする。

第八十八条  煙突、広告塔、高架水槽、擁壁その他これらに類する工作物で政令で指定するもの及び昇降機、ウォーターシュート、飛行塔その他これらに類する工作物で政令で指定するもの(以下この項において「昇降機等」という。)については、第三条、第六条(第三項及び第五項から第十二項までを除くものとし、第一項及び第四項は、昇降機等については第一項第一号から第三号までの建築物に係る部分、その他のものについては同項第四号の建築物に係る部分に限る。)、第六条の二(第三項から第八項までを除く。)、第六条の三(第一項第一号及び第二号の建築物に係る部分に限る。)、第七条から第七条の四まで、第七条の五(第六条の三第一項第一号及び第二号の建築物に係る部分に限る。)、第八条から第十一条まで、第十二条第五項(第四号を除く。)及び第六項から第八項まで、第十三条、第十八条(第四項から第十一項まで及び第二十二項を除く。)、第二十条、第二十八条の二(同条各号に掲げる基準のうち政令で定めるものに係る部分に限る。)、第三十二条、第三十三条、第三十四条第一項、第三十六条(避雷設備及び昇降機に係る部分に限る。)、第三十七条、第四十条、第三章の二(第六十八条の二十第二項については、同項に規定する建築物以外の認証型式部材等に係る部分に限る。)、第八十六条の七第一項(第二十八条の二(第八十六条の七第一項の政令で定める基準に係る部分に限る。)に係る部分に限る。)、第八十六条の七第二項(第二十条に係る部分に限る。)、第八十六条の七第三項(第三十二条、第三十四条第一項及び第三十六条(昇降機に係る部分に限る。)に係る部分に限る。)、前条、次条並びに第九十条の規定を、昇降機等については、第七条の六、第十二条第一項から第四項まで及び第十八条第二十二項の規定を準用する。この場合において、第二十条中「次の各号に掲げる建築物の区分に応じ、それぞれ当該各号に定める基準」とあるのは、「政令で定める技術的基準」と読み替えるものとする。

建築基準法施行令

第一三八条 煙突、広告塔、高架水槽、擁壁その他これらに類する工作物で法第88条第1項の規定により政令で指定するものは、次に掲げるもの(鉄道及び軌道の線路敷地内の運転保安に関するものその他他の法令の規定により法及びこれに基づく命令の規定による規制と同等の規制を受けるものとして国土交通大臣が指定するものを除く。)とする。
1.高さが6メートルを超える煙突(支枠及び支線がある場合においては、これらを含み、ストーブの煙突を除く。)
2.高さが15メートルを超える鉄筋コンクリート造の柱、鉄柱、木柱その他これらに類するもの(旗ざおを除く。)
3.高さが4メートルを超える広告塔、広告板、装飾塔、記念塔その他これらに類するもの
4.高さが8メートルを超える高架水槽、サイロ、物見塔その他これらに類するもの
5.高さが2メートルを超える擁壁


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登記事項証明書等の交付手数料

登記事項証明書等の交付手数料が改定されました(リンク先は法務省民事局のpdf)。

俗に「とうほん」と呼ばれている、不動産の登記事項証明書。
今まで法務局で書面請求した場合は、700円かかっていましたが、4月から600円になったようです。
合わせてインターネットを利用した「登記情報提供サービス」も397円から337円に値下げ。
この手の手数料が値下げになる背景はよく分かりませんが、利用者としては単純に嬉しいですね。
まぁ、一般の人からすると登記事項証明書なんか取得するのは、不動産屋か司法書士ぐらいなもんなので関係ないとも思えるかもしれませんが、その分一般の人への手数料や報酬に上乗せさせていることを考えるとみんな喜んでいいのではないかと。

ところで、確か以前はもっと高かったよなとふと思い調べてみました。

1977年(昭和52年) 300円
1979年(昭和54年) 350円
1985年(昭和60年) 400円
1990年(平成2年) 500円
1991年(平成3年) 600円
1993年(平成5年) 800円
1998年(平成10年) 1000円
2011年(平成23年) 700円

そうか、高かったと思っていたのは、「高い時代しか知らなかった」の間違いでした(笑
それにしてもバブル時期の値上げ幅は尋常ではないですね。

ちなみに平成23年度からは、特別会計に関する法律(平成19年3月31日法律第23号・施行は平成23年4月1日)の成立により、今まで「登記印紙」だったものが「収入印紙」で納付するようになりました。

おしまい。

不動産取引と認知症

先日、全日本不動産関東流通センターが行なっている第2回流通関連セミナーに参加してきました。
今回のテーマは『不動産取引と認知症』。ケアコンサルタントと司法書士の先生がそれぞれ講演を行い、認知症の症状と契約に与える影響について研修してきました。

総務省の統計によると、平成23年8月1日現在で、全人口における65歳以上の割合は23.2%、つまり4人に1人が65歳以上なわけです。さらに、その65歳以上のうち約10%(つまり全人口の約2.3%)が認知症の疑い有りということで、もはや今後避けて通れないと思われます(ちなみに普通に考えてこの割合は増えていくでしょうなぁ)。

確かに、僕が最近立ち会った契約などでは当事者の方は全員65歳以上で、一番の高齢の方は94歳でした。幸いにも矍鑠とした方ばかりでしたが、いつもこのように行くとは限りません。むしろこれから先は判断能力や事理弁識能力に疑念が残る方が多くなる傾向にあると思います。
仮に判断能力に問題のある方と、契約を交わした場合、場合によっては意思能力がないという理由で無効になってしまうことも考えられます。詳細は各自勉強してもらうことにして、個人的に研修を受けて「おお!」と思った点をいくばくか(順不同)。

・認知症の症状を分けて分析するということ。
1.記憶力障害
新しいことを覚えたり(記銘力)、記憶を保持したり(記憶保持力)、覚えたことを想起したり(想起力)する力。
2.見当識障害
時間、場所、人物それぞれに対する障害に分類する。例えば、年齢・今日は何月何日?何曜日?いまどこにいる?目の前にいる人は誰?
そして、加齢に伴う能力の低下と、認知症に基づく能力の低下は厳密に線引きは出来ないが、2.の見当識障害までくると流石にちょっと不動産の取引はできないですね。

・認知症の初期症状で受診する人は全体のおよそ3割。初期症状なら薬物療法で進行の予防が可能だけど、症状が進行してしまうと手が付けられない。

・グループホームって高いね…入居一時金3000万円、月額27万円とかね。

余談だけどこのホーム。一時金はいきなり償却されるらしく実質的は入居には450万円ということかな。

・司法書士のセンセイによると、今まで住んでいた家を売却する→でも認知症進んでいる→成年後見人が必要ですと不動産業者や司法書士に言われる→居住用財産を売るため(だけ)に家族や息子が一旦成年後見人として家庭裁判所の許可を受けて売却(民859の3)→無事売却できた→でも成年後見人の財産管理義務は被後見人が亡くなるまで続く→「きいてないよ~」と苦情、が多いらしい。

・本人の貯金がたくさんあったら、必要性がないという理由で、居住用不動産の売却許可が家庭裁判所から下りないことがあるらしい。

・座った席は前から二番目。ばっちり聞けました。隣に座ったおじさんが超爆睡。90分のうち70分は寝ていたと思います。しかも、講演が終わった後の拍手は人一倍大きかったです(思わず心の中で「あんた、ずっと寝てたジャン」と突っ込みました

・平成24年10月18日からレインズ新しくなるらしいよ(興味なし

式次第
認知症の基礎知識と接し方~初期症状で気づき、対応するために~
講師 川上由里子 ケアコンサルタント

これからの不動産実務に必須!
「高齢者との不動産取引」重要ポイント徹底解説
講師 千野隆二 司法書士

仮契約のシンデレラ

タイトルは後述するアイドルの楽曲タイトルより引用(タイトルと本文はあんまり関係ありません)。

不動産売買のお話。

普通の売買契約だと契約と同時に所有権が移転します。
(コンビニで買ったらそのまま持って帰れるように)
ところが、なかなか高いものだとそうはいきません。

例えば不動産売買の場合、大金を一気に用意できないのが普通なので
契約と同時に代金全部ってのはなかなか難しいです。
とはいえ用意するのにローンを通してあれやってこれやって
とやっていると、他の人に買われてしまう危険性があります。
(不動産はまさに不代替なので)
そんなわけで、一般的には(おそらく僕の知りうる限りは)
契約を先にして手付を交付し、残金支払いと一緒に所有権移転、
となると思います(現金一括でない限りね)。

と、まあそんなこんなをわざわざ書いたのは
最近ある不動産屋さんが、契約を交わしたのに
所有権が移転しないことを指して、
「あれ(契約)は、仮契約みたいなもんだから…」と
言ってたらしいと聞いたので。

なんだい仮契約って、ネギまか?それとも私立恵比寿中学か?って感じですが
所有権は契約と同時に移転しない特約をつけているとは言え
契約は契約、途中で破るならキッチリやらないといけないなぁと思いましたとさ。
おしまい

ちなみに、私立恵比寿中学は「キレのないダンスと不安定な歌唱力」をキャッチフレーズ
にするスターダストプロモーションのアイドル。ももクロの妹分ってところです。
PV見ると、その不安定さがなんとも言えません(褒めてます